セール インドネシア・マルク州タニンバル諸島セラル島のイカット(A)

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インドネシア・マルク州タニンバル諸島セラル島の伝統イカット(A)
バンダ諸島とアラフラ海の間に浮かぶ、タニンバル(Tanimbar)諸島は、17世紀ごろからオランダとの交易が始まりました。地元の人々は、香料と交換に、綿糸を手に入れました。それが彼の地でのイカット(絣織り)文化をより一層刺激しました。また、西隣りに連なる小スンダ列島(西ヌサトゥンガラ州&東ヌサトゥンガラ州域)との民族的関連も、この地にイカット(絣)文化を花開かせました。
画像は、タニンバル諸島の最南端に位置するセラル島のさらに最南西端にあるリンガット村で織られたものです。この村は、第二次大戦中、日本軍が連合軍と最前線で対峙した地点として知られています。他のタニンバル諸島地域で、今ではほぼ消え去ってしまった、昔ながらの手法(手紡ぎ綿糸を用い、総て自然染料で染め上げる)で、イカット文化が残っていますが、一方で、紡績糸や化学染料の導入も急速に進行していて、遠くない将来、伝統オリジナル・イカットが消滅するおそれもあります。
画像は、総て手紡ぎ糸を使い、自然色で染め上げたイカットです。サイズは、約60 X 108cm。重さはおよそ600グラム。筒型サルン(腰巻式のスカート)です。経年により、多少の色落ちや糸のほつれなども見られますが、コンディションは良好と言ってよいでしょう。シンプルなモチーフですが、タニンバル諸島のイカット文化を知る貴重な一枚です。同島については以下のブログに概説が掲載されています。
インドネシア文化宮GBI=Graha Budaya Indonesia)は、インドネシアの24時間ニューステレビ局『メトロTV』東京支局がプロデュースするインドネシア情報発信基地です。
インドネシア文化宮ブログサイト:http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/

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